20年前の「プリウス」を覚えていますか?
30年間で「自動車」はこんなに変わった〈前編〉
■最新世代は、これまでのイメージを一新するアグレッシブさ
エクステリアデザインを大幅に変更して登場したのが、2015年に投入された現行モデルとなる4代目だ。シャープなヘッドライトやリアランプ周りだけをみても、3代までのクリーンなイメージは一新され、アグレッシヴなデザインに取って代わられた。表情は大きく変わったものの、2代目から続くトライアングルシルエットは継承し、空力面も大きく進化、40.8km/l[Eグレード](JC08モード)の燃費を達成した。また、このモデルからプラットフォームにTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)が採用されたのも、大きなトピック。このプラットフォームは剛性が高く低重心のため、運動性能が大幅に進化し、プリウスに走りの愉しさをもたらした。また、上質なシートや静粛性の向上で、高級感も大幅にアップした。ただ、最低価格は242万9018円と、先代よりも40万円近く上昇、ハイブリッドモデルが低価格なコンパクトカーにも広がった今、プリウスは脱エントリーモデルを志向しているのかもしれない。
プリウスは2017年12月には販売20周年を迎え、今もエコカーの代名詞として世界をリードし続けている。そのプリウスが切り開いたハイブリッドシステムは、トヨタの他モデルにも続々搭載され、昨年初頭にハイブリッド搭載車はグローバルで1000万台を超えるセールスを記録した。21世紀に間に合ったプリウスは、次の時代に何を見せてくれるのだろうか。